多罗尾伴内 鬼面村的惨剧[电影解说]
信州赤石山脈の裾野にある村の豪農、雨宮家では、当主剛蔵、歌江婦夫の次女、真理子の結婚式を明日に控え、長女千尋も、妹の結婚式に出席するため、二十年ぶりに実家に帰ってきた。その夜、明日は花嫁になる筈の真埋子が殺され、その死体には、面半分が真赤な絵具で塗られた鬼面がくくりつけられていた。当主剛蔵は雨宮家の後取娘・紀代の娘婿で、紀代が村の水車小屋で通り魔に殺されたあと、現在の妻・歌江と再婚し、次女・真理子、三女・薫、四女・令子をもうけ、長女の千尋だけが紀代の子である。真理子の結婚式に招待されていた多羅尾伴内は、早速事件の解明に乗り出した。犯人は雨宮家の財産相続にからむ内部の人間の犯行と考えられたが、殺人現場に落ちていた絵筆から、画家・日向の犯行という意見が有力と見られた。伴内は、村で唯一の女子校・花園学園の用務員をしていた尾崎の死体を水車小屋の付近で発見する。やがて、第二の殺人が起った。三女・薫が宙吊り死体で発見されたのである。そして、又も赤い絵具の塗られた鬼面がくくられていた。薫に接近していた花園学園の明美先生の部屋で日向の死体を発見した伴内は、浄岩寺の源海和生、明美と明美の兄の水沼が日向の遺品を焼却しているところを目撃する。二十五年前、紀代が殺されたとき、千尋は三歳の子供であった。母の死に疑惑を持ち続けていた彼女は、母が殺されたとき、現場付近に住んでいたという老婆を伴内と一緒に訪ねるが、既に源海らに殺されていた。そして、老婆の居処を教えてくれた明美も裏切者として殺されてしまう。千尋の母を殺したのは誰か、連続殺人の犯人は誰か事件の真相に接近する千尋と伴内。すべては赤い血の色をした水車小屋が知っているように思える……。
妇系图[电影解说]
帝大教授酒井俊蔵の恩情で立派な教育を受けた早瀬主税は、兄妹のようにして育った酒井の娘妙子が自分に恋をよせているのを知り、これを受けては義理ある先生にすまぬと、酒井家を出た。そして魚屋めの惣の世話で、かねてから恋仲だった柳橋の芸者お蔦と、先生には内証で世帯を持った。かつての酒井先生の情人で、妙子の実の母であるお蔦の姉芸者小芳は、身分違いの恋の不幸を主税に説くが、主税は、芸者を妻にするのが出世の妨げなら出世せぬまで-と、初志を変えない。ところが、ふとしたことで主悦に恨みを持つ、静岡の権勢家の息子で同窓の河野英吉は、さまざまな策動をして主税をスキャンダルにまきこみ、さらにお蔦のことを酒井先生に告げて処分を迫った。酒井は主税をかばいつつも、お蔦とは別れさせるといわざるを得ない。酒井から、俺か女かどちらかを選べと迫られ、主税はやむなくお蔦と別れることを決心し、散歩にことよせてお蔦を湯島境内へさそった。思いもかけぬ別れ話にお蔦は歎き悲しむが、ついに得心して身を引くことを承知した。そして、髪結いをしているめの惣の家内のところで、すき手として働くことになった。河野の卑劣な行為を怒った主税はめの惣から、河野の当主の夫人がお抱えの御者と密通し、子までなしたいきさつを知り、この事実をもって復讐しようと、静岡へ去った。河野一家に接近してドイツ語私塾をひらいた主税に、政略結婚で河野家の不幸な娘はぐんぐんひかれてきた。その娘に、主税は母親の秘密を暴露する。それを立聞きした夫人の銃弾で、主税は重傷を負い、病床の人となった。一方、お蔦は風邪をこじらせて死の床にあった。たまたま訪ねた妙子の連絡で酒井も駈けつけた。酒井の命令で、めの惣が静岡に飛ぶが、主税は帰らない。「芸者にも真実な女がいますよ」と、お蔦は酒井に訴えて息絶えた。ようやく傷のいえた主税は、河野家の当主が夫人を射殺した日、東京へ帰った。今は亡きお蔦との思い出深い湯島天神にたたずむ主税の背に、梅の花が散った。
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